城下町杵築散策とひいなめぐり

きつき城下町資料館では、藩主ゆかりの雛人形が展示されている

 杵築市城下町一帯と山香地域の「城下町杵築散策とひいなめぐり」(実行委員会主催)は3月22日まで開催している。
 「ひいな」は、古語で「ちいさくてかわいい」という意味がある。江戸時代に松平三万二千石の城下町として栄えた杵築市には、文化文政時代に作られた雛などが今も残っている。普段は県立歴史博物館に所蔵されている松平家ゆかりの雛人形も年に1度、この期間中は“里帰り”をしている。
 藩主ゆかりの雛人形をはじめ旧家後藤家などの雛を展示しているきつき城下町資料館では、先人が残した貴重な文化財から杵築の歴史や文化をわかりやすく説明している。雛人形の道具についても、時代によって移り変わりがあることや資料から昔の3月3日の武家などの献立も紹介。他にも公共施設、商店、ギャラリーなど約30カ所で歴史を感じるものから現代のもの、手作り作品など多くの「ひいな」が飾られている。
 また、市内店舗では限定メニューを提供したり、様々なイベントが予定されている。イベント内容は次のとおり。
 ▽きもの感謝(着物レンタル和楽庵)=3月21日午前10時~午後2時、着物で散策した人にプロカメラマンによる記念写真を進呈▽中根邸イベント=期間中「女性作家さんと見て、作って楽しむひなまつり」として、七島藺、さおり織り、水引き、つまみ細工を実施▽花工房彩(シモムラ時計店)=期間中、押し花(500円)レカンフラワー(千円)、グラスアート(同)、ひな人形(同)作りを体験。予約は0978・62・3016へ▽ひいな人形創作コンクール(きつき生涯学習館)=3月15日まで展示で、投票は3月10日まで▽フォークソングきつきんバンドライブ(能見邸)=3月15、21日
 ▽ひいなめぐり○○市(酢屋の坂下広場)=29日午前10時から。ハンドメイド雑貨の販売や体験コーナー▽琴・尺八・篠笛演奏(大原邸)=29日午前11時と午後1時の2回▽全国先駆け水かけ雛(天満社)=期間中の日曜日午前10時~午後3時▽人力自転車でひいなめぐり(酢屋の坂下)=3月1、8日。料金は千円で雨天中止▽きつき小町マルシェ(酢屋の坂下広場)=3月7日午前10時~午後3時、スウィーツ茶屋。雨天中止▽お茶会・お抹茶体験(大原邸)=期間中の土・日曜日午前10時~午後3時。料金は400円。
 さらに、3月22日は臨済宗南禅寺派・安住寺で人形供養祭が行われる。1体は千円、1箱(みかん箱程度で何体でも可)2千円、雛人形一式は5千円。ケースなどは除き、人形のみで受け付ける。法要に参加したい人は前日までに観光協会に予約をし、当日、供養する人形を持参を。供養には参加できない人は、3月19日午後3時までに杵築ふるさと産業館まで持ち込みを。ひいなめぐりに関する問い合わせは観光協会(電話0978・63・0100)へ。

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