鉄輪にシェアハウス「湯治ぐらし」

プロジェクト型シェアハウス「湯治ぐらし」の
リビングに地域の人に協力してもらった
「温泉染め」ののれんがかけられた

 今年2月に鉄輪東にオープンした、生活に湯治を取り入れたプロジェクト型シェアハウス「湯治ぐらし」。廃れつつある日本古来からの療養法である「湯治文化」を世界の新たなライフスタイルとして国内外に発信する「湯治女子」が入居して、地域や人種の垣根を越えた新しいコミュニティのつながりを作ろうというイベントが行われている。
 「湯治女子」を主宰し、「湯治ぐらし」の代表でもある菅野靜さん(41)は、大手企業に勤めていた時、海外生活を体験した。「当たり前のように毎日入っていたお風呂が、海外では難しかったりする。それから温泉にはまり、全国行ったが、女性1人でその日行って泊まれる旅館は少なかった。1人でも気軽に行けるところを突き詰めたら、湯治宿だった」と言う。「良い意味で、ほったらしにしてくれる。とても、贅沢だと思った。この文化を世界に伝えたいと思った。鉄輪なら、チャレンジが出来ると思った」と移住を決めた。
 菅野さんが考える「湯治」とは「からだとこころを見つめ直す静かな時間」。「湯治文化を再構築して、新しいツーリズムとして、地元のヒト・モノ・コトと出会える、湯治場を『湯磁場』にしたい」と意気込みを語る。現在、立命館アジア太平洋大学の学生4人が入居している。今後、湯治・ヘルスマネジメントイベントを開催してプログラムを蓄積していく。
 湯治女子の第1弾イベントとして、今回、「のれんプロジェクト」を実施した。「旅する服屋さんメイドイン」のユキハシトモヒコさん(別府市在住)とコラボした企画で、引っ越し記念に地元の人に手ぬぐいを配り、それぞれが日頃使っている自宅の温泉や共同温泉などで1週間ほど使ってもらい、「温泉染め」にして再び集めて縫い合わせてのれんにした。同じように使っても、泉質などによって微妙に違う色に仕上がった。完成したのれんは、このほど関係者を招いてお披露目され、「湯治ぐらし」のリビングの入り口にかけられた。
 菅野さんは「皆さんのおかげでここまで来れました。うれしくて、楽しい。やっていることをそっとサポートしてくれる地域。さりげない優しさがうれしい。湯治を世界に伝えたい」と話した。

コメントを残す