陸上自衛隊第41普通科連隊長兼別府駐屯地司令

中村英昭 ( なかむら ひであき ) さん(50)

覚悟と執念で任務を完遂

 18日付で、第29代の第41普通科連隊長兼ねて第32代別府駐屯地司令に着任した。
 別府駐屯地での勤務は初めてだが、出身はお隣の大分市ということもあり、別府市は身近だった。「大分県は生まれ育ったところだし、愛着もある。出身地で勤務できることはうれしくもあり、誇りでもある」とする一方で「地元だけに、身も引き締まる」と話す。
 「体が動かすことが好きで、防衛大学校に入ってから、国防ということを意識するようになった」と振り返る。防衛大学校の36期生。平成4年に第3普通科連隊(北海道名寄)を皮切りに、第27普通科連隊中隊長、統合幕僚監部総務部人事教育課、第5旅団司令部第3部長などを歴任した。中でも、「精強無比」で知られる我が国唯一の落下傘降下部隊習志野第1空挺団では何度も勤務をしており、前任も習志野の空挺教育隊長。御自身もその最先端、空挺、レンジャー徽章が胸に光る。
 「それぞれの勤務地で任務も違えば、責任も違いやり甲斐があった。それぞれに思い出があるが、この仕事をしなければよかったと思うことは一度もない」と言う。
 「別府駐屯地は山も海もあって、駐屯地としては風光明媚な所という印象。隊員も活気があって生き生きしていると感じている」。
 隊員に対しては「何が起きても対処できるように、しっかりと準備をすることが大事。それは地震かもしれないし、火山かもしれないし、防衛出動かもしれない。予期しないことに備えるのは難しいことだが、出動要請があれば、『危ないから、出来ない』ということはありえない。普段からその覚悟を持って、勤務し、執念を持つことによって任務を完遂することにつながる。家族がいるから任務にも頑張れる。平時は、家族を大切にしてほしい」とした。
 別府駐屯地は、地元自治会と一緒に音頭大会を開催したり、車いすマラソン、別府八湯温泉まつりなど多くの行事にも協力をしており、地域密着型の部隊でもある。
 「地域においては、自衛隊が駐屯していて良かった、41連隊が近くにいて良かったと思ってもらえることが大切。皆さんと連携をしてやっていきたい」と笑顔を見せる。
 家族は妻と2女で、官舎で単身赴任。趣味は「体を動かすのが好きなので、走ったり自転車に乗ること」。

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