上下水道一元化で安定運営を

別府市上下水道局企業管理者

岩田 弘 ( いわた ひろし ) さん(64)

 4月1日から、水道局と市長部局の建設部下水道課が統合されて、新たに設置された上下水道局の初代企業管理者に就任。
 「下水道には通算10年ほど勤務した経験がありますが、水道事業は初めて。責任の重さに身の引き締まる思いです」と話す。
 下水道事業も水道事業と同じ公益企業会計に移行。「企業会計になるということは、赤字事業ではいけないし、料金を支払っている市民にとって、最大の効果を上げなければいけない。民間企業と同じような採算性を考えた仕事に意識を変えていかないといけない。公益企業とは何かをしっかり考えていく必要がある」と言う。
 自身も市職員だったが、建設部長を最後に退職後、市綜合振興センター理事長となり、その経験が大きかったという。
 平成28年の熊本・大分地震の際には、被災家屋の復旧支援策である「べっぷ復興建設券」の発行業務委託を受け、短期間でスピード感を持って対応した。他にも職員と話し合い様々なアイデアで自主事業を積極的に行うなどし「民間での稼ぐ、利益をあげる難しさを痛感した」と言う。
 「水道事業については、『安全で安心できるおいしい水』を絶え間なく、これからも提供し続けるため、安定した経営に努める。公共下水道事業については、全体事業の見直し等経営評価委員会の意見書を十分に反映させて経営基盤を強化して財政運営の向上を図り、早期に独立採算を目指したい」
 「下水道はこれまで、面での整備をしてきたが、対象地域を縮小して未整備の住民にはていねいに説明をすること。整備済みの地域には、公共下水道につなげてもらうことを個別訪問などていねいにお願いすることが大切。統合によって組織が1つにまとまり、同じ目標に向かって職員一丸となって進めていきたい」。
 退職後は「家飲み派」になったそうで、翌朝一番風呂に入り気分転換を図る。懐かしい青春時代のポップスなどを聞くのが好きで、帰宅後は愛犬と触れ合うのが楽しみ。「別府に生まれて生活できること、そして温泉に感謝しています」と話す。天満町在住。

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