堀田自治会と向井病院が署名提出

地域住民らの署名を長野市長に手渡して有害鳥獣対策を進めるように求めた

 堀田自治会(後藤正行会長)と向井病院(向井貴美江理事長)はこのほど、長野恭紘別府市長に有害鳥獣被害防止を陳情を行った。
 後藤会長は、「堀田地区はすぐ裏側が鶴見山の裾野に位置した地域で、有害鳥獣(イノシシ、シカ、サル)が度々出没し、畑を荒らす等被害が頻発している」と現状を訴え、「強力な防止策を施してほしい」と要望。住民約160人分の署名を手渡した。
 また、向井病院の江田一也事務長も4月に夜勤明けの看護職員が原付で帰宅途中にイノシシと思われる動物と衝突をして職場復帰が難しい状況にあることや事務職員が通勤途中にシカと衝突して軽自動車の窓を突き破り、危うく頭に角が突き刺さるところだったーなどの事例をあげて「単なる自己責任ではすまされない市政、行政の責任にも言及すべき事案と痛感した」として問題解決を求める164人分の署名を市長に手渡した。
 長野市長は「可能な限りの対策を取ってはいるが、相手は野生動物。根本的な解決は難しい面もありますが、住民の皆さんの不安もよく分かります。重点的に取り組んでいきたい」と答えた。
 別府市農林水産課によると、令和元年度の有害鳥獣の捕獲は全体で1917頭(前年比124頭増)内訳は、イノシシ686頭、シカ992頭、サル146匹、アナグマやイタチ等の小動物93匹。うち、堀田地区での捕獲は約100頭(匹)。捕獲は、猟友会による猟銃の他、捕獲オリ、箱ワナ、くくりワナを使用。農林作物防止柵の設置費用補助も行っており、令和元年度は7・3㌔の柵を設置。
 野生動物が寄りつかないように、JAと共同で追い払いや放任果樹の撤去、日出町と協働で自衛隊の十文字原演習場で広域的な捕獲を行うなどし、新規狩猟者の確保にも努めている。しかし、野生動物はどこからやってくるか分からないことや、ワナ等の設置には所有者の許可も必要なことから、対策が進まない部分もある。今回の要望を受けて、市としてはこれまで以上にパトロールを強化したり柵設置への補助を進めるなど地域と一緒に対策をしていきたいとした。

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