国土交通省九州運輸局大分運輸支局は10日午後2時、亀の井バス(冨永彰彦社長、別府市鶴見)で、年末年始の輸送に関する安全総点検(10日~1月10日)に伴う巡視を行った。
河津隆幸支局長が「日頃から、交通事故防止に努めてもらっている。バス事業者においても、新型コロナウイルスの影響を受けており、特に貸切バス事業は、4月の運転状況は前年の9割減と厳しい状況にある。そんな中でも、通勤、通学の足の確保に努めていただいています。今年は、大型自動車の脱輪事故防止対策及びスペアタイヤ等の定期点検実施状況や新型コロナ対策の実施状況を点検項目に加えています。ガイドラインに沿って、着実に実施してもらいたい」とあいさつ。
別府営業所で乗務前点呼、車両消毒と換気性能の実演を視察した。乗務前点検では、乗務員が飲酒をしていないか、健康状態は良いかをチェック。検温をし、安全運転の誓約を声に出して言ってから乗車する様子を見た。また、換気性能の実演では、貸切バスの中に白煙を充満させ、換気の様子を見た。バスは窓を閉め切っていても換気が出来る仕組みになっており、バス後方から白煙が出て、換気がきちんとされていることを確認した。車内の空気は約5分で換気することが出来るという。
巡視を終え、亀の井バスの日名子哲也取締役管理本部長兼総務部長は「乗務員の健康管理を第一に、貸切バスについては、定員の半分でツアーを組んだり、乗客が乗り降りする都度、入口で消毒、マスクの着用のお願いをしている。徐々にお客は戻りつつあるが、前年と比べると厳しい状況。徹底して安全管理をし、安心して乗ってもらえるように今後も努めていきたい」と話した。