学教給食の役割とは

学校給食の衛生管理について話す金田名誉教授

 別府市教育委員会は、第2回学校給食シンポジウムを12月12日午後2時、市美術館で開催した。約40人が出席した。
 別府市では、単独調理場と共同調理場を一元化した新しい学校給食共同調理場を建設する報告で進められており、シンポジウムを開いて多くの市民に知ってもらい、理解してもらうのが目的。
 基本計画概要を説明後、金田雅代女子栄養大学名誉教授が「新学校給食共同調理場の可能性」と題して講演した。金田教授は「学校に行けば給食があると思っているが、実は、当たり前ではない。コロナで学校給食がなくなり、大変だと思っているが、学校給食の使命を考えてもらう良い機会だと思った。貧困児童を対象としていた。戦後、今の学校給食がスタートした。昭和29年学校給食法が成立した。教育の一環というからには、どういう役割を果たすのか。今の大きな課題は、生活習慣病だと思う。食育を目指すのは、生活リズムを整え、食の自己管理能力を育むこと。学童期にやっておかないと、手遅れになる。11年間、計画的にやれば効果が出るはず。ただ単に日替わりで食事を提供しているのではなく、別府市の子どもたちのことを考えて給食は作られている」と学校給食の役割について話した。
 また、調理場について「別府市では古い施設をいまだに使っている。国は、以前O157で食中毒事件が起きたことから、真剣になって学校の衛生管理をまとめて法律にした。学校給食においてもHACCPに基づいてやることが大切。これまでは、水まきすればキレイになると思い込でいた。現場で何が起きているか調べると、床のはね水などの2次汚染だと分かり、ドライ運用にしようということになった。ドライ運用が広がったことで、調理作業に余裕が出てきた。誰でも、単独校の方が良いと言うと思うが、今の基準に合わせて施設を作ろうと思えば、2倍も3倍もの面積が必要になる」などと話した。

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