おおいたASEAN交流促進セミナー

オンラインと市役所で参加してセミナーが行われた

 おおいたASEAN交流促進セミナー(おおいたASEAN交流促進協議会主催)が25日午後2時、別府市役所会議室で開かれた。一部、オンラインで参加。
 成長著しいアセアンの活力を取り込み、地域の活性化を図るのが目的。
 大分県国際政策課の藤井正直課長が「世界はコロナ禍ですが、成長著しいアセアンの力を大分県に取り込んでいければと思う」とあいさつ。
 大庭三枝神奈川大学教授が「ASEANを通してみるアジア」と題して講演をした。大庭教授は、東南アジア諸国連合の歴史などについて「アセアン地域は植民地時代があり、その影響もあって、多様な地域。言語も通貨も政治体制も違う。相互に内政干渉をしない、穏やかな連合体だった。特定の大国の下に入ることを嫌う。大国の力を完全に排除するのは難しいが、大国の意思で勝手なことを自分たちの領域で行えることを嫌っていた」
 「これまで内政不干渉が原則だったが、民主主義や人権問題にも取り組むように大きく変革してきた。最近では、逆行する動きもある」とした。
 日本とのかかわりについては「日本への信頼度は強くなっている。ODAや民間企業の働きで良くなっているが、米中が対立を深める中で、日本もアセアンも距離感が難しいという意味では、仲間。アセアンの民主主義や人権擁護は、日本にとっても重要」などと話した。