別府湯けむり文学の表彰式

別府の魅力を詠った作品で優秀作品を表彰した

 別府市は、令和2年度「別府湯けむり文学」の表彰式を26日午前11時、鉄輪地獄地帯公園・十万公園で行った。
 毎年、市民や観光客から寄せられた短歌、俳句、川柳の優秀作品を公園内の詩歌ボードに掲示して、市民文化の発展と市民の文化意識の向上、観光浮揚を目的に平成16年から開催している。昨年は、新型コロナウイルスの感染予防対策で表彰式は中止した。
 今回は、短歌37点、俳句73点、川柳26点の計136点の応募があった。各部門2人ずつの選者がそれぞれ3点の優秀作品を選んだ。選者は、短歌は伊勢方信さん、草本貴美子さん。俳句は、甲斐梶朗さん、古賀宣道さん。川柳は、小代千代子さん、遠藤隆久さん。
 川上隆・副市長がそれぞれに表彰状を手渡して「おめでとうございます。別府はいたるところに句があり、歩きながら句に触れることができて、心豊かになると思います。温泉と共に文化として根づいていると思います。句を通して別府の魅力を発信し、別府ファンが増えればと思います」とあいさつ。
 伊勢さん、古賀さん、小代さんが講評。受賞者を代表して、俳句で受賞した神足律子さん(大分市)が「沢山の作品の中から選んでいただき、ありがとうございます。今後の励みになります。意欲を持って作品づくりをしていきたい」と謝辞をのべた。各部門の優秀作品は次のとおり(敬称略)。
【短歌】▽若きらが アニメの聖地と 参拝す 竈門神社に 令和の息吹(岸本恵美、大分市)▽湯けむりの 立ち昇りゆく 町並みに 雪降りしきる 白を競いて(野上善哉、別府市)▽この街を 見守りてこし 観覧車 回りゐるかと 日日確かむ(宮武千津子、同)
【俳句】▽ゆけむりの 風が風追ふ 小春かな(田中英俊、宇佐市)▽技競ふ 竹の館も 時雨かな(菊池武美、別府市)▽大空に 千の湯けむり 鳥渡る(神足律子、大分市)
【川柳】▽熊八が 両手拡げて ウェルカム(若原里美、別府市)▽温泉に 魅せられ移住 決定し(糸永睦子、同)▽去年今年 ゆるりと過す 湯のけむり(高田英子、日出町)