温泉に感謝し疫病退散祈る

神日出男宮司が温泉感謝と疫病退散の祝詞を奏上した
2日に扇山で行われる火まつりの御神火が灯った

 第107回別府八湯温泉まつりが1日、開幕した。
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年開催している市内各会場での催し、湯けむり総パレードなどは中止、湯ぶっかけまつりは延期となった。しかし、1日の別府八湯献湯祭(温泉感謝・疫病退散祈願)、2日午後6時の扇山火まつり、3日正午の温ラインまつり(温泉まつり公式ホームページで閲覧)が開催される。
 八幡朝見神社で1日午前7時30分、別府八湯献湯祭に先立ち献湯の儀が斎行され、別府八湯の女神が拝殿に八湯を納めた。その後、八幡朝見神社の巫女が八湯を一つにまとめて、神職が混ぜて一つにした。
 続いて、温泉感謝の日・疫病退散祈願に、川上隆副市長(市長代理)、福島知克八幡朝見神社氏子総代会会長・別府市観光協会代表らが出席。
 温泉感謝と疫病退散の祝詞を挙げた神日出男宮司をはじめ、川上副市長ら12人が玉串をささげた。
 続いて、扇山火まつりで用いられる御神火の採火式が執り行われた。神職が火鑽杵と火鑚臼で御神火をつけ、種火が木箱に収められた。
 荒木秀登市扇山採草組合長は「昨年は新型コロナの影響で『野焼き』となり、今年は何とか出来る」と意気込んでいた。
 権藤和雄実行委員長は「2年ぶりに法被を出して、身が引き締まる思い。1日は別府八湯献湯祭と疫病退散の神事があり、2日は扇山火まつりとして日本一の火の祭典を開催します。3日目はオンライン祭りとして、さまざまなイベントを世界中に配信します」。
 神宮司は「御神火採火式では無事に火がついて、明日は扇山を赤く染めるが、今まで以上に別府を暖かく包んでほしい。高校野球は明豊が決勝まで進出し、年度初めとしてはとても良いこと。コロナで温泉まつりのさまざまな行事が中止となったが、コロナの退散を神様にお願いした」とそれぞれ話した。