給水施設改良工事の令和2年度分が完成

長野市長に整備工事の完了を報告した東山1区と枝郷の関係者
枝郷棚林集落の浄水施設と配水槽

 別府市が水道整備が困難な小規模集落等の水問題を解決するために、令和元年度から3カ年計画で進めている、上水道区域外に居住する住民の生活環境の改善及び公衆衛生のための給水施設改良工事の令和2年度分が完成し、地域住民が6日午前10時、長野恭紘別府市長を訪れて工事完了を報告した。
 生活用水の安定した供給を図ることを目的に、インフラ整備を行っているもので、県の小規模給水施設水源確保等支援事業補助金を活用して実施している。初年度の令和元年度は山の口地区を整備。令和2年度は、東山1区の3集落21世帯55人、枝郷の2集落4世帯8人が対象。高齢化が進んで維持管理が困難な集落において、水源を1本化して管理しやすい環境を作ったり、水源地の取水場を改良することで、土砂等の流入を防ぎ、濁りの防止や配管詰まりの防止、浄化装置を設置して濁りを防止するなど、地域によって整備内容は違う。総事業費は4488万円で、地元も224万1千円を負担した。
 報告会には、八川元春東山1区自治会長、田中信行東山1区水利組合長、大野政孝枝郷自治会長、後藤毅枝郷上平集落代表が出席。八川会長は「水源を一本化することで、清掃が楽になった」と話し、各集落からも「50年前に施設を作り、老朽化が激しく、熊本地震でタンクにヒビがはいるなど困っていたので、助かった」「立派な施設が出来て、生活用水が確保できて感謝している」などの声が聞かれた。
 長野市長は「長い間の懸案だったと思います。県にも事業を継続してもらい、取り組むことが出来ました。雨が降ると水が濁るという話は聞いていて、これまでキチンと整備が出来ず、申し訳なく思っていました。皆さんの協力のおかげで整備することが出来ました」と述べた。
 令和3年度は、内成と城島の合の原地域での整備を進めている。