風呂敷タペストリーと絵葉書寄贈

開港150周年を記念して製作した風呂敷タペストリー
当時の別府の賑わいが分かる絵葉書

 明治4年に竣工した別府港が今年、開港150周年を迎えたのを記念して、平野資料館(平野芳弘館長)が「風呂敷タペストリー」と「記念絵葉書」を製作。10日午前11時半、長野恭紘別府市長に寄贈した。
 別府港は、当時の松方正義日田県知事が築港を提案し、旧楠港跡地に完成。海の安全を守る七福神波止場神社もほぼ同じ時期につくられた。
 タペストリーは、昭和初期にお土産として作られた風呂敷デザインを参考にして、明治、大正、昭和の別府温泉の賑わいの様子が分かる写真を配置。中央には、七福神波止場神社にちなんで七福神と神社の周辺で育った「鉄腕・稲尾投手」の姿も。縦横68㌢で、5枚を製作。うち1枚は、松方正義氏の子孫の峰雄氏にも寄贈し、平野資料館にも常設している。
 絵葉書は、湯治船や海浜砂湯、大阪商船、港周辺の賑わいの様子などの写真で6枚セット。千セット製作して、一部は平野資料館やサンフラワー別府売店、明石文昭堂等で販売(550円)。売上の一部は、記念イベントの費用して使われる。
 平野館長と山下守梅園通り会会長が出席。平野館長が「別府港は、当時、九州の3大港の1つだったと言われています。開港した時には、三日三晩お祝いをしたという記録が残っている。港の歴史や中心商店街の歴史がある。次の世代に引き継いでいきたい」と話した。
 長野市長は「元町から南部の方は、当時の繁栄の歴史が詰まっている。歴史を大事にしていきたい。タペストリーは、多くの人に見てもらえる場所に展示したい」と話した。