子育て家庭へ訪問型支援「ホームスタート」

家庭を訪問して子育てを支援する「ビジター」の要請講座がスタートした

 子育て等に困っている人の家庭へ訪問し、支援を行う「ホームビジター」の令和3年度養成講座が12日午前9時15分、おひさまパークで行われた。新型コロナウイルスの感染予防対策のため、昨年度から受講者を少人数にして行っており、今年度は3人が受講している。
 ホームビジターは、ホームスタート・にじのひろば(村田広子代表)が別府市から委託されて行っている、ホームスタート事業で訪問ボランティアを行う人。ホームスタートは、イギリスのレスターで1973年に始まった。その活動は世界中で行われている。
 未就学児が1人でもいる家庭に、研修を受けた地域の子育て経験者が訪問する「家庭訪問型子育て支援ボランティア」で、ビジターが週に1度、2時間程度家庭を訪問し、友人のように寄り添いながら「傾聴」し、一緒に家事や育児を「協働」する。不安を1人抱え込まず、そばにいて支援してくれる人がいることで、安心して子育てが出来る環境づくりのお手伝いをしている。別府市内には、現在41人のビジターがいる。
 開講式で、村田代表が「にじのひろばでのホームスタート事業は9年目になります。現在41人のビジターがいますが、みんなが常時動けるわけではないので、皆さんのお力を貸してほしい。行政と一緒になって、子育て支援の活動が出来ていることはうれしい。別府は1100を超える訪問回数があり、子育てに不安を持っている家庭があります。コロナ禍で希望する人は増えている。講習を最後まで楽しんで参加してほしい」とあいさつ。
 来賓の宇都宮尚代別府市子育て支援課長は「すべての子どもと家庭が安心して子育てできる環境づくりを支援するものです。コロナ禍で外出できず、より一層引きこもることで孤立し、不安を抱えている家庭が皆さんの訪問を待っていると思います。大変でしょうが、最後まで受講してほしい」と述べた。
 引き続き、第1回講座を開き、ホームスタート事業全般について、村田代表から話を聞いた。
 今後は、11月まで全8回の講座が行われ、子どもへの理解、価値観の多様性、訪問活動のポイント、傾聴と協働の実践などを学ぶ。