第63回油屋熊八翁碑前祭に50人

祝辞を述べる二宮一之宇和島市観光物産協会観光事業部会長

 別府温泉発展の礎を築いた油屋熊八翁を偲ぶ「第63回油屋熊八翁碑前祭」が1日午前9時30分、別府公園で開催され、約50人が出席した。今年は、コロナ禍の状況を鑑みて、長男の正一さんの参加は見送った。
 八幡朝見神社の神日出男宮司が、神事を執り行った。
 奉納吟を、岳星会の野田岳珠さんが吟じ、久保岳恋さんが伴奏した。
 長野恭紘別府市長(油屋熊八翁顕彰会会長)、二宮一之宇和島市観光物産協会観光事業部会長(協会長代理)、小野正明別府市議会副議長(議長代理)、西謙二別府商工会議所会頭ら9人が玉串を捧げた。
 神事終了後、長野市長が「新型コロナウイルスが席巻して1年半以上になります。この間、別府観光をどのように持ちこたえさせて、アフターコロナに向けて別府観光をどのように盛り上げていくかを考えて行動してきました。昨日のマーチングフェスタは、かつての別府を思い出させてくれました。厳しい状況下ですが、熊八翁だったら今の状況をどういう風に言うのか、どのように声をかけるのだろうかと思いながら、市政運営の中で思いを巡らせています」とあいさつ。
 来賓の二宮部会長が宇和島市長の祝辞を、次のように代読した。「熊八翁が『旅人をねんごろにせよ』という聖書の一説をモットーに、当時としては画期的なホスピタリティを実践しました。その結果、こんにちの観光都市別府の礎を築かれ、その発展にご尽力された熊八翁の功績は偉大なものであり、改めまして心から敬意を表します。熊八翁が別府において今なお、人となりと功績を偲ばれ、毎年盛大に碑前祭が開催されていることに関して、宇和島市として大変ありがたく思います。熊八翁の功績を通じて、別府市と宇和島市の絆がますます深まることを心から祈念します」。