中村病院を初期消火功労で表彰

初期消火功労で感謝状を受けた中村病院の中村英助院長ら

 別府市消防本部は医療法人恵愛会中村病院(中村英助院長)に初期消火功労表彰を20日午後2時、市消防本部3階消防長室で贈った。須﨑良一消防長ら6人、中村病院から中村院長ら4人が出席した。
 火災は11月18日朝に発生。同病院で朝礼を行っていたところ、総務課の木戸祥陛さん(33)=日出町在住、防火管理者=が病院向かいの建物から炎が出ているのを発見し、病院内の消火器1本を持って火災現場に。消火を試みたが完全に消火できなかったので、病院に戻った。地域連携室職員の坂本恭介さん(25)=由布市在住=と一緒に消火器1本ずつを持ち現場に戻って消火活動を行った。この消火活動を並行して、院内ではスタッフが消火器を集め、総務課職員の平早水優さん(24)=日出町在住=が火災現場に持って行き、木戸さんと坂本さんに手渡した。
 市消防署浜町小隊救急隊の到着時にはほぼ鎮火状態になっており、初期消火活動が行われていなければ、被害が拡大していたと推測されている。
 表彰式では、中村院長に表彰状を手渡した須﨑消防長が「この度は初期消火にご尽力いただき、本当にありがとうございました。今回、火災の現場責任者から初期消火について報告があり、その功労に深く感銘を受けました。火災を発見し、職員の皆さんが力を合わせて消火器を使用して初期消火を行っていただきました。まさに消防本部が指導しています自衛消防訓練の賜物であり、見事な初期消火と考えています。初期消火の勇気ある行動がなければ、上階への延焼は免れなかったと、現場責任者から報告を受けています」と謝辞を述べた。
 記念撮影と歓談後、火事に気づき消火器を持って火災現場に向かい消火活動をした木戸さんが「火災当時、2階から火が見えて、考える間もなく事務室前の消火器を持って現場に行きました。窓から消火活動が可能と思い、行いました。(感謝状を受けて)非常に嬉しく思います。行動をしたことで、院長含め職員の方が褒めてくれたのを嬉しく思います。病院も年2回の消防訓練をしており、真面目に一生懸命しているからこそ、このような事態のときに力を発揮できると思います」と述べた。