別府市議会の令和4年第1回定例会③

 別府市議会は令和4年第1回定例会の一般質問2日目を15日午前10時から行った。
 午前中は、泉武弘氏(行財政改革クラブ)と堀本博行氏(公明党)が質問を行い、美馬恭子氏(日本共産党議員団)の質問の途中で休憩に入った。

認知症の予防策を

泉武弘氏(行財政改革クラブ)

泉 武弘氏

 泉氏は、子育て支援について「実相寺の樹林が5400坪あり、事業計画はない。樹林を子ども専用公園として整備した時に2㌶以上なら、国からの補助金が2億5千万円出るようだ。未利用の場所を子ども公園に整備してはどうか。行けば1日中遊べる。親も安心して休息できる公園があっても良いと思う」と質問。
 長野恭紘別府市長は「持続可能な行政運営にはバランスが大切。新たな財源づくりを検討しており、うまくいけばいろんなことに貢献できると思う。(子ども公園は)我々としては、うれしくありがたい提案だと思う」と述べた。
 また、高齢者の認知症予防について「平成27年度には認知症患者が4064人いて、令和2年度には5383人で、1319人増えている。認知症にならない対応をどうするかが大事。2025年の推計をどう考えているのか」と質問。
 阿南剛・介護保険課長が「このままでいくと、6600人近くになると思う」と答えた。
 泉氏は「公民館に人が集まる、安否確認、情報交換が出来るところまでもう一歩踏み込むことで違うまちづくりが出来ると思う。地域コミュニティ醸成のための運営をしてほしい」
 「普段の介護予防、健康づくり、人と交流することがいかに大事か感じている。早急に市内の介護事業者と意見交換をして、どのくらい介護従事者が不足しているのか、県に海外からも取り入れてほしいと要望してほしい」と提言した。

終活の支援取組は

堀本博行氏(公明党)

堀本 博行氏

 堀本氏は、終活支援について「幾度となく質問をしてきた。数年前から別府市社会福祉協議会で取り組みを始めているが、件数と相談内容はどうなっているのか」と質問。
 入田純子高齢者福祉課長は「月1回相談会を開き、令和3年度は23件。老後の身の回りの世話、遺留品の処分などの心配があると聞いている」と答えた。
 堀本氏は「大きな問題は、身寄りがない、頼れないなどがある。その先のある課題も見えてくる。葬儀や納骨、家財道具の処分などが浮き上がってくる。簡素な葬儀は無料でやっているところもある。終活ノートを作って配布するだけで終活支援をしているところが多いと聞く。問題点は」と重ねて質問。
 入田課長は「任意後見契約、遺言書作成などにほとんど対応できるが、費用が係るため、利用が難しく解決にいたらないケースもある」とした。
 堀本氏は「相談に来る人は、身よりのない低所得者などがいる。通夜、葬儀なしの火葬だけでも20万円はかかる。最終的には、お骨の行先がない」などの問題提起をした。
 また、新型コロナウイルスの影響で家計が急変した世帯への10万円給付について「自分が対象かどうか分かりにくい。説明をていねいに、広報をしっかりやってほしい」と要望。
 他にも、新型コロナワクチンの3回目接種の現状について質問をした。