別府市上下水道局参事

施設老朽化対策や人材育成

山内 佳久(やまうち よしひさ)さん(56)

 令和2年度に下水道課と一緒になり「上下水道局」となり、令和4年度からは企業管理者を置かないなど、ここ数年、組織が大きく変化している「企業管理者が市長となり、新しい局体制となりました。市長部局と一緒に同じ方向を向いてやっていきたいと思うと同時に、責任の重さを実感しています」
 「上下水道事業は公営企業なので、利益を上げることは当然ですが、昭和40年代から50年代にかけて集中的に建設された上水、下水施設の老朽化対策が一番の課題」と話す。
 上下水道ともに、今ある施設の維持管理を行いながら、新たな管も伸ばしている。「ストックマネジメント計画(計画的な老朽化対策)を策定し、古くなった管のやり替えを実施中ですが、まだまだやらなければならない箇所が多い。上下水道事業は特殊な事業で、おいしい水を作り、使った水をキレイにすることは、未来永久に続く。職員の人材育成も大きな課題の1つですが、中堅職員が育っており、頼もしいと感じています。これからは、若い職員に仕事への思いを伝えていきたい」。
 日本大学工学部卒。民間企業に勤めたあと、平成10年に別府市に採用された。「以前から地方行政に興味があり、温泉が大好きでよく遊びに来ていた別府市に移住を決めた」と言う。平成26年に道路河川課長、29年に都市政策課長、令和2年に上下水道局次長を歴任。
 道路河川課長の時に熊本地震を経験。「道路の路肩が崩れて通行止めになるなど、多くの災害が発生しましたが、必死だったせいか、当時のことはあまりよく覚えていないんです。下水道工事や道路工事の時に、市民の皆さんから要望やお叱りなど今でも忘れられない思い出が多くあります。一方で、お礼の言葉も沢山いただき、今も励みになっていて、良い関係が続いています」と振り返る。
 息抜きは晩酌とウインドショッピング。鶴見町で妻と娘の3人暮らし。豊後大野市出身。