市政施行100周年に向け市誌編纂

市誌編纂に向けて委員を委嘱した

 別府市教育委員会は29日午後2時、令和4年度第1回別府市誌編纂委員会を市役所で開いた。令和6年4月に市政施行100周年を迎えるに当たり、市誌を編纂する。
 委員は、学識経験者、行政関係者、NPO法人、市民公募など10人で構成されている。
 寺岡悌二教育長が1人ひとりに委嘱状を手渡して「心強い思いです。市誌は6回目の編纂になります。それぞれの道で専門的に卓越された委員ばかり。専門性を生かして後世に残る市誌を編纂してもらいたい」とあいさつ。
 委員長に飯沼賢司別府大学特任教授、副委員長に佐藤晃洋竹田市歴史文化館長を選任。飯沼委員長が「20年近く前も委員をさせていただき、あっという間。随分、長い歴史を持っているなと改めて思った。100年を記念して市誌つくる。何回も編纂して蓄積はできているが、同じような形のものを作ってもどうかと思う。斬新なアイデアも含めてやっていくことが、新しい別府市にかなった、新しい展開につながるものであればいいなと思う。共に議論を深めていきたい」とあいさつをした。
 議事では、編纂の基本方針案について協議した。社会教育課から、今回の市誌は通史編と図鑑編の2冊を作成することが説明された。通史編では、蓄積された歴史や温泉文化などを分かりやすく紹介し、郷土に対する愛着や次の世代へ誇りを継承するものにしたい考えを示した。図鑑編は、目で見て分かりやすいものにする意向を示した。8~9月にプロポーザル方式で業者を選定し、執筆等を開始して令和6年2月に刊行したい旨を説明した。
 委員からは「郷土について知るのは市民目線だが、市誌は市民だけのものではない。市民に誇りを継承するのは一義的には大事だが、観光客目線もあると思う」「長いスパンで考えること必要。2年で成果物をだすだけでは一過性。次に生かせること」「外国籍の人が多いので、多言語で出さないと楽しめない。音声など沢山の人が楽しめるようにしてほしい」「ポジティブなものだけでなく、ネガティブな部分を克服したことを踏まえたもの、悪いことや悲しい歴史も伝えてほしい」「見てはっきり物語が語れるものにしないと、新しい市誌の試みにはならない。別府だからとびぬけたものを作ってもよいと思う」「図鑑編は面白いとは思う。印刷物ではなくても、デジタル版図鑑編の方が理解しやすい感じがする」など多くの意見が出た。