明豊高校野球部が甲子園に出発

甲子園に向けて2日、出発した明豊野球部
江藤主将に明豊小学校児童から折り鶴が贈られた

 第104回全国高校野球選手権大会に出場する大分県代表の明豊高校野球部の出発式が2日午後1時30分、明豊高校で行われた。
 出発式で、二宮滋夫(学法)別府大学理事長代理の溝部芳明常任理事が「昨年の夏は1回戦で敗退し、秋の九州大会では『春の選抜』の出場を逃してしました。悔しい思いをしましたし、勝ち続けることの難しさを知りました。大分大会ではコールド勝ちをし、決勝戦でも春の選抜出場校の大分舞鶴に圧倒的な強さで勝ちました。大分県内では『向かうところ敵なし』という戦いでした。全国には強豪校がひしめいています。皆さんは応援してくれる多くの人のことを考えて、感謝の気持ちを忘れずに胸に、正々堂々と試合をして下さい」とあいさつ。
 続いて、岩武茂代校長が「1年生のときから、いろんなことがあり、厳しい練習に耐えて、いろんなことをみんなで乗り越えて来ました。一緒に戦う仲間がいたから、やれてきたと思う。あなたたちの体の中、心の中で鍛えられている力です。そして、仲間がいて、応援してくれる人たちがいます。このことを忘れずに、甲子園では思う存分、戦って下さい」。
 生徒会を代表して志賀優さんは「これからさまざまな状況や困難に直面すると思います。皆さんの周りには多くの支えてくれる人の存在があります。くじけそうになるとき、一人ひとりが強い気持ちと勇気を持って、一戦一戦を大切に戦って下さい。この夏が選手の皆さんにとって、ずっと心に残るような素敵な夏になるよう、私たちも心から応援しています。頑張ってきて下さい」とそれぞれ激励した。
 明豊小学校の安藤蓮さん、加藤峻司さん(3年生)、増田理久さん、諌山結さん(5年生)が江藤隼希主将に折り鶴を手渡した。その際、増田さんが「6月、お兄さんたちにボール投げを教えてもらったおかげで、みんな上手に投げれるようになりました。大分県で一番強いお兄さんに教えてもらったことは自慢です。甲子園では、投手は三振を狙い、打者は本塁打を狙い、監督はテレビのインタビューを頑張って下さい」と言い、緊張感のある会場がなごんだ。
 甲子園に行く野球部を代表して江藤主将が「大分県大会では選手全員の力で一戦一戦勝利を勝ち取ってきました。甲子園でも全員の力で一戦一戦大事に、まずは初戦を勝ち取って良い流れに乗って決勝戦まで行って優勝を掴み取りたいと思います。毎試合、全員がヒーローになれるように、全員が一生懸命頑張って協力していきますので応援よろしくお願いします」と決意を述べた。
 最後に、後藤明文明豊会会長が「大分県44校の頂点に立ちました。全国3547校の学校から甲子園には49校が出場します。一戦一戦頑張って、明豊らしいプレーを見せて下さい。一日でも長く、22日の決勝戦まで甲子園にいて、ぜひ『深紅の大優勝旗』を別府の地に、学校に持って帰ってもらいたいと思います」と述べ、甲子園での必勝を願い「ガンバロー」を三唱。野球部員らも拳を天に突き上げた。
 出発式終了後、同校東側に停車していたバスに乗り込み、チアリーディング部と野球部員が見守る中、高校球児の夢舞台である決戦の地「阪神甲子園球場」に向かって進んで行った。