別府市議会の令和4年第3回定例会⑤

 別府市議会は令和4年第3回定例会の一般質問を22日午後1時、再開。
 美馬恭子氏(日本共産党議員団)と松川峰生氏(自民党議員団)が地域医療構想や子育て、学校給食、空き家対策などについて執行部の考えを質した。
 一般質問は26日も予定されている。

地域医療構想での役割は

美馬恭子氏(日本共産党議員団)

美馬 恭子氏

 美馬氏は、大分県地域医療構想について、「超高齢者社会に耐えうる地域医療体制を構築するもので、将来の人口推計をもとに2025年に必要となる病床数を4つの医療機能ごとに推計した上で、病床の機能分化と連携を進め、効率的な医療提供体制を構築するもの。6医療圏域の中で、別府市の役割をどう考えているか」と質問。
 和田健二健康推進課長が「別府市を中心に、人口当たりの病床数が県内で最も多く、高度急性期から慢性期にわたり、各機能を専門に担う医療機関が充実していることから、他の圏域からの流入が目立つ。別府市の役割は重要だと思う」と答えた。
 美馬氏は「別府市は人口比率から見ると、病床が多いと判断されているが、一番大切にしないといけないのは、市民の命。新しい感染症が爆発したとき、病床がないことが起こることが想定される。しっかりと県に物を言ってほしい」とした。
 保健師の役割について質問。和田課長が「保健所は積極的疫学調査、市町村は保険事業を継続し、相談、保健所業務の応援もしている。果たすべき役割は重要」と答えた。
 また、学校給食について「職員の雇用が不安定になるのではというのが気になる。受託事業者が代わった場合は、雇用の継続をどのように考えているのか」と質問。
 奥茂夫教育政策課長が「希望する職員は原則雇用するよう、仕様書に書いてある」と答えた。

空き家の現状と利活用は

松川峰生氏(自民党議員団)

松川 峰生氏

 松川氏は、空き家対策について、別府市での現状を質問。渡邊克己都市計画課参事が「令和2年度に自治会の協力で1718件の情報もらい、現地調査を実施した。千件程度に空家バンクへの登録や管理責任について文書を送付している。空き家は2584件、老朽空き家などは1037件。所有者に放置の危険性の周知を図っている。空き家対策計画の見直しをし、実態調査をしているところ」と答えた。
 松川氏は「今後はさらに増えると思う。原因についてどう考えているのか。積極的に対策をとらないと、深刻な状況になる。空家バンクの登録件数は」と質問。
 渡邊参事が「国交省が令和元年度に行った実態調査では、別の住宅への移転が最も多く、入居者の死亡、施設入居など」。竹元徹産業政策課長が「登録は、令和元年は27件、2年は30件、3年は31件」と説明。
 また、民生委員の現状について質問。入田純子高齢者福祉課長が、定数255人、充足率は96・8%で、平均年齢は68・74歳などと説明。
 松川氏は「何かあった時にサポートする副民生委員をおいてはどうか」と提案。入田課長は「厚生労働大臣からの委嘱のため、制度上難しいが、福祉協力員制度で支えてもらっている」と答えた。
 松川氏は「活動しやすい環境づくりが大切だと思う。市民の安全安心に寄与する大事な仕事。負担軽減に取り組んでもらいたい」と要望した。