権力者の「弱味」

 トランプ、プーチン、金正恩、岸田文雄各氏の共通点。――いずれも異常な程の身内びいき。トランプ氏は愛娘とその婿殿をホワイトハウスのスタッフとして採用、国家重要案件の処理をまかせた。
 プーチン氏は愛娘を国外の大豪邸に。プーチン政権有力者はこれに習って子弟を外国に移住させ徴兵のがれが問題に。
 金正恩氏は夫人同伴が多くなったが、愛娘を国軍創立75周年の式典に参加させ、食卓では多くの将軍に囲ませた。最近では北の大都市で餓死者も多発。
 我が国、岸田首相はご子息を公設秘書として雇用。外遊の際には同行させ、閣僚全員に一流ブランドのネクタイを土産品として贈らせた。
 世間の言う独裁者、強権発動者、最高権力者と程度の差はあるが、共通項は身内には極めて優しいナイスパパ。問題は前述の各氏、己の最大の「弱味」を無神経にも世にさらけだしているという事。これを「弱味」とするか「強味」とするかで指導者の資質が感じとれる。言うてもムダか?  (陽)