明豊3年ぶり6回目の選抜出場

“センバツ”の切符を手にして喜ぶ明豊野球部員

 「第96回選抜高等学校野球大会」の選考委員会が26日、大阪市内で行われ、明豊高校の出場が決まった。明豊の甲子園は春夏合わせて15回目で、春の選抜は3年ぶり6回目。
 選考委員会の発表で午後4時10分ごろ、九州地区の2番目に明豊高校が呼ばれた。同4時17分、高野連から川崎絢平監督に選抜大会出場正式決定の連絡があった。
 ベースランの練習終了後、ベンチ前に整列した部員に川崎監督が「高校野球は甲子園がすべてではないが、晴れの舞台で自分たちの力を確かめられ、これほど幸せなことはない。あの場所に立てるということは、君たちの努力の結果。自分たちの力だけでたどり着く訳ではない。いろんな人のおかげと感謝して、報告しなければならない。人から認めてもらうには時間がかかるし、すごく大きな成果を上げなければ認めてもらえない。選んでいただいた人たちの気持ちを組んで、自覚と責任を持って望むように。明豊の歴史を変える、5年後、10年後に『この年代の春の戦いが、明豊をもう1ランク上に押し上げたのがこの年代だ』と言ってもらえる年代になってほしいし、期待している。自分たちがしてきたことを懸けて、チームとして望んでもらいたい」
 「選考の理由の中に『キビキビとしたグラウンド内での動きが評価された』とあった。今年のチームがプレー以外の部分で、評価してもらったことが嬉しく思うし、歴史を変えてくれた」
 「出る以上は勝たんといかん。勝ってくれるだろうと思って選んでくれている。大きな責任があるので、きょう一日は喜んでいいが、チームとして前に進んでほしい。良い準備をして『勝ち』に行こう。勝って恩返しするために、勝つ準備をしよう」と話した。
 写真撮影後、山内真南斗主将(捕手)は「秋の大会から春の選抜大会出場を目標にしてきましたので、嬉しく思います。秋の大会が始まったときから春の選抜で優勝することを目標にしてきたので、監督の話を聞いて『絶対に優勝してやる』と思いましたし、しっかり準備したい。チームとしては打撃のチームですが、守備からリズムを作って打撃につなげ、どこからでも得点できる野球をするチーム。目の前の試合を一戦一戦勝ち切って、『一戦必勝』で優勝めざして頑張りたいと思います。自分たちも準優勝した代の先輩たちを見て、明豊野球部に入っています。そこを超えて明豊の歴史を塗り替えるためには『優勝』しかないので、そこをめざしていきたい」
 「いろんな人に支えられての選抜大会です。多くの人に恩返しをしないといけないので、優勝めざします」と決意を話した。
 山内主将は明豊が選抜大会で準優勝したとき、実際に甲子園球場に行き観戦をしており、接戦でも勝ち切れる先輩の姿を見て「ここでプレーしたい」と感じたという。また帽子のつばの裏に「約束」「超」と書いており、これは甲子園で本塁打も打っている同じポジションの鈴木蓮先輩との「俺を超えてゆけ」という約束を守るために記している。
 第96回選抜高等学校野球大会は、3月18日から13日間(雨天順延、準々決勝翌日と準決勝翌日の休養日2日含む)、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催する。組み合わせ抽選会は3月8日に行う。
 明豊は第93回選抜野球大会で準優勝して以来の選抜出場となる。