別府市新採用職員の研修会

アイマスクをして視覚に障がいのある人の
体験をする新採用職員

 別府市は、令和6年度新採用の職員研修を行っており、3日午前10時15分、市役所で要配慮者体験を行った。昨年度も実施しており、NPO法人自立支援センターおおいたメンバーが講師となって、協働で実施している。新採用職員38人が参加した。
 自立支援センターの後藤秀和理事長が「要配慮者とは、障がいのある人、高齢者、妊産婦などいろいろな人がいます。多数派が全てではなく、そういう人が当たり前にいる社会になっています。どういうことに困っているか、どういったお手伝いができるかの気づきの場になればと思います」とあいさつ。
 4つのグループに分かれて、車椅子、視覚障がい、聴覚障がい、ベビーカーやシルバーカー(四輪歩行車)の使用を体験した。視覚障がいでは、白杖を持って2人1組でロビーを歩いて自動販売機で飲み物を買うアテンドを。ベビーカーとシルバーカーは市議会の傍聴席を訪れ、本会議場のバリアフリーについて体験。車椅子では、1階の喫煙所までの外側の通路を自分で走行して、ちょっとした段差で苦労する姿が見られた。
 意見交換では「市役所の中ではバリアフリーは進んでいると思うが、小さな段差も大きく感じて大変だった」「点字ブロックは目が不自由な人には大切だが、車椅子などでは通りにくかったりする。通路の広さが必要だと感じた」「後ろからトントンと肩を叩かれると、聴覚障がいがある場合は、びっくりする」「目が見えないと、とても怖い」など、普段の生活では分からない、当事者目線の体験をして、それぞれ気づきがあった様子だった。