16年ぶりに杵築市文化体育館に

子どもたちと真剣勝負をする石川さん(左)

 卓球女子のロンドン、リオデジャネイロ、東京の五輪3大会連続メダリストの石川佳純さん(31)の卓球教室「全農プレゼンツ石川佳純47都道府県サンクスツアーin大分・杵築市」が20日午後0時20分から、杵築市文化体育館で開催された。県内で卓球をする小学生50人が参加した。
 サンクスツアーは、卓球を通じて石川さんが経験した卓球の魅力、スポーツの楽しさを全国各地を訪れて、直接の交流を通じて想いを伝える企画。大分は24カ所目。
 杵築市文化体育館は、石川さんが2008年に開催された「第63回国民体育大会チャンレジ!おおいた国体卓球協議会」に大阪府代表として初めて国体に参加した場所。会場には「おかえりなさい」の横断幕が掲げられた。
 開会式で藤田明弘全農大分県本部長が「石川さんは現役時代は全農所属で、多くの大会で日本代表して活躍されました。現在はオフィシャルアンバサダーとして携わってもらっています。皆さんも、県内でとれた農産物をバランスよくしっかり食べて、立派な選手になってください」。佐藤公隆大分県卓球連盟会長、清末陽一杵築市教育長(市長代理)もそれぞれあいさつした。
 会場中央でデモンストレーションを行ったあと、10カ所に分かれた子どもたちのブースに石川さんが行って、プレーを見ながら「肩を水平にして、体を回して」「歩幅を変えずにステップを」などとアドバイス。トークショーでは、子どもたちの質問に答えた。子どもたちからは「メンタルを強くするには、どうしたら良いですか」「試合で負けて落ちこんだ時の切り替えはどうしたらよいですか」「一番辛かったこと、うれしかったことは」などの質問が出た。石川さんは「普段の練習が大切。日々の過ごし方が自分を鍛え、積み重ねが自信になってメンタルの強さにつながると思う」「試合に負けるとすごく悔しいけど、大事なことは次どうするか」「東京五輪の選考レースが一番辛かった。うまく勝てない試合が続いた。一番うれしかったのは、全日本選手権で5年ぶりぶり5回目の優勝をした時。周りからも優勝は無理だと言われることもあったけど、最後は自分を信じてプレーできた」などと答えた。
 また、食に関する〇×クイズなどで盛り上がった。T’s卓球別府の堀泰輔さん(11)は「いい勉強になったし、楽しかった。ドライブを教えてもらい、上達できた」と感想を話した。メダリストから直接指導を受ける機会を得て、子どもたちはそれぞれ課題解決のためにするべき練習を学んだ様子だった。