別府市で初の献穀斎田御田植式

長野市長と早乙女が献上米を植える献穀斎田御田植式が行われた

 令和8年度献穀事業の献穀斎田御田植式が7日午前10時、内成の棚田で行われた。
 献穀事業は、米生産地としてのPRや稲作文化の継承、地元住民との交流促進など、地域活性化を目的に、明治25年から行われている。宮中行事の新嘗祭(にいなめさい)に、日本全国から新米を献上する行事。各県が市町村の中から1カ所を指定するもので、別府市が選ばれたのは初めて。八幡朝見神社の神大和男宮司はじめ神官らが祭事を執り行った。
 別府市では、昨年の「第30回全国棚田サミット」の開催や観光4本柱の1つに「食×観光」を据えて、生産者と事業者をつなぐ地産地消の取り組みなどを進めてきた。
 長野恭紘別府市長が「昨年は、全国棚田サミットが開催され、関係者の皆さんの力強い取り組みで、大成功に終えることが出来ました。美しい原風景である棚田をはじめ、別府の農業をしっかり守っていかないといけないと思いを強くしました。今後も別府の農業を守り、推進していきたい」。
 田長(たおさ)である、梶原聡博内成活性化協議会長が「大変誇り高く思っています。田長として、責任を重く受け止めています。恵みの雨の中、古式にのっとってやっていきたいので、よろしくお願いします」とそれぞれあいさつ。
 御田植の儀では、長野市長と市内の農業関係者の女性10人が神聖な稲の苗を植える「早乙女(さおとめ)」として、献上米の「なつほのか」を手植えしていった。
 来賓の小野正明市議会議長、遠山実大分県東部振興局長、久保賢一別府市農業委員会委員長が祝辞を述べた。
 最後に田んぼを提供した献穀主の園田政義さんが「別府市は、温泉では世界的に有名ですが、実は美味しいお米がある、生産地の1つとして内成棚田があるということを多くの人に知ってもらいたい。献上米を作るのは大変ですが、光栄なことでもある。関係者の支援をもらいながら、この地で美味しいお米と棚田を守る地域の皆さんと一緒になって事業を成功させたい」と謝辞を述べた。
 9月下旬以降に「抜穂式(ぬきほしき)」を行い、収穫したお米は大分県に提出し、新嘗祭には献穀者が招かれる。