別府市消防本部は23日、昨年1年間の火災、救急、救助活動の概要をまとめた。火災件数43件(対前年比4件増)、救急出動件数7714件(1231件増)、救急出動件数81件(16件増)となった。
◇ ◇
火災件数は43件(対前年比4件増)で、約8日に1件の割合で発生している。
43件の内訳は、建物23件、その他16件、車両3件、林野1件。
火災損害額は5865万円(3060万6千円減)、建物焼損面積1325平方㍍(531平方㍍増)、林野焼損面積1㌃(40㌃減)、建物焼損棟数43棟(11棟増)、り災世帯数46世帯(21世帯増)、り災人員75人(21人増)、負傷者5人(1人減)、死者2人(同数)となっている。
建物焼損棟数43棟の内訳は、全焼9棟(6棟増)、半焼ゼロ(1棟減)、部分焼15棟(5棟増)、ぼや19棟(1棟増)、建物火災のみの損害額は5484万4千円(2929万1千円減)となっている。
出火原因は、「配線器具」5件、「配線」と「たばこ」が4件ずつ、「放火の疑い」3件、「電気機器」2件、「ストーブ」1件、「その他」13件、「不明」11件。
「電気機器」は、リチウムイオン電池などから出火。「電灯電話などの配線」は、電気コードから出火。「配線器具」は、家電製品の配線などから出火。「その他」の内訳は、「焼却ゴミの火種」「再燃」「火工品」「電柱の鳥の巣」「摩擦熱」「火花」など。
◇ ◇
救急出動件数は7714件(対前年比1231件増)で前年と比べて19%増、1日平均21・1件の出動をしている。
また、搬送人員6699人(879人増)で15%増加している。市民の17人に1人が救急隊によって搬送されたことになる。急病4409人(全体の65・8%)、一般負傷1201人(17・9%)、転院搬送644人(9・6%)、交通事故275人(4・1%)となっている。傷病別は、死亡110人、重症631人、中等症3047人、入院加療を必要としない軽症傷病者およびその他2911人。年齢別では新生児(生後28日未満)8人、乳幼児(生後28日以上から満7歳未満)209人、少年(満7歳以上から満18歳未満)166人、成人(満18歳以上から満65歳未満)1733人、高齢者(満65歳以上)4583人。高齢者が全体の68・4%を占めている。
出動件数7714件のうち、119番入電から現場到着までに要した時間(現場到着時間)は5分以上10分未満が最も多く、68・3%となっている。別府市の現場到着時間は平均8・3分。
119番入電から医療機関に収容するまでに要した時間(病院収容時間)は、30分以上60分未満が全体の55・8%と最も多く、次いで30分未満の40・6%だった。別府市の平均時間は33・7分。
◇ ◇
救助出動件数81件(対前年比16件増)、活動件数41件(8件増)、救助人数42人(8人増)といずれも増加した。
出動件数の内訳は、建物等による事故22件(対前年比1件増)、交通事故18件(2件増)、水難事故5件(1件増)、機械による事故1件(同数)、ガス及び酸欠事故ゼロ(1件減)、その他32件(10件増)だった。
活動件数の内訳は、建物等による事故13件(対前年比同数)、交通事故5件(同数)、水難事故1件(2件減)、機械による事故ゼロ(1件減)、ガス及び酸欠事故ゼロ(1件減)、その他20件(10件増)となっている。
救助人数の内訳は、建物等による事故13人(対前年比同数)、交通事故5人(1人減)、水難事故1人(2人減)、機械による事故ゼロ(1人減)、ガス及び酸欠事故ゼロ(1人減)、その他22人(12人増)となっている。
◇ ◇
後藤英明警防課長は「火災については、電気機器や配線、リチウムイオンバッテリーなど電気関係の原因が多かったようです。日ごろの掃除の際に配線や機器の点検をしていただき、点検が難しいときは専門の業者に依頼してください。また、身近な建物火災での死者を出さないためにも住宅用火災警報器の適正な維持管理をお願いします」
「救急については、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、昨年比で1231件増加し過去最多となる出動件数を記録しました。しかし、救急件数の約40%が軽症となっており、夜間、休日など救急外来を受診する必要のない場合などは、緊急度の高い患者をより早く病院に搬送できるよう救急車の適正利用についてご理解とご協力をお願いします」とコメントしている。