別府溝部学園高校(佐藤清信校長)と大分県東部振興局は連携し令和5年度「ジビエ料理講習会」を9月14日午前9時、同校調理室と試食室で開催し、同校食物科2年24人が実施した。
農村被害も大きくなっているジビエ(野生のイノシシやシカなどの鳥獣)を使った料理の普及し、調理師を目指す生徒への興味や関心を深めることが目的。今年の農林水産祭ではジビエを使ったハヤシライスを出す予定。
講師は、北浜でイタリア料理「trattoria bal BurLone(トラットリア バル ブルローネ)」のオーナーシェフ末次大祐氏。店でもジビエ料理を出しており、猪肉や鹿肉の扱いに長けている。
初めに、試食室で県東部振興局森林管理班の2人が「大分県の鳥獣被害対策とジビエについて」をテーマに講演。
調理室に移動し、末次氏がデモンストレーションとして「ジビエ(鹿肉、猪肉)のハンバーグと干しシイタケのジャポネソース」「生シイタケのリエット」の2品の調理を目の前で行い、料理のコツなどを教えた。続いて、生徒は7班に分かれて2品を調理。完成した料理は試食室で生徒はそれぞれ食べた。
末次氏は「ジビエも浸透しているので良いと思います。家で作るようになればいいのですが、家では買えない。ジビエでなくても作れるものを考えました。食べてみないと分からないので、今回はその第一歩になれば。大分は山のもの、海のものが多いので、料理人をするのなら絶対手を出すと思います。この体験を活かしてほしい」。
川本稟空さん(16)は「今までジビエを使ったことはなく、作る前は独特な匂いがして『どうなるのだろう』と思いましたが、食べてみると普段食べているものと変わらなかった。いつも食べているあいびきのハンバーグよりずっしりとした味のボリュームがあって美味しい。お肉があれば母たちに味を知ってほしいし、鹿肉や猪肉もこのように調理すれば美味しく食べられることを教えたい」とそれぞれ話した。