県立竹工芸訓練センターの修了式

修了生代表答辞を読む
三根侑己さん

 大分県立竹工芸訓練センター(髙橋泰幸所長)で14日午前10時、竹工芸科10人の令和6年度修了式が挙行された。
 君が代を斉唱後、修了生総代の宇野冴月さんに修了証書、技能照査合格証書を総代の政本龍介さん、竹工芸科作品表彰を手渡した髙橋所長が「修了生の皆さんは、この2年間、訓練に真剣に取り組まれ、所定の過程を修了しました。一人ひとりが技能の習得という目標をしっかり持ち、たゆまぬ努力を積み重ねた結果です。さまざまな場面で見せた豊かな発想力や優れた技術を持っている皆さんは、その才能を活かす機会が今後訪れると思います」
 「そのときに備え、スピードや正確性、美しさをしっかりと磨き、時代の流れや変化に応えらえる竹工芸技能者をめざしてください」と式辞を述べた。
 県知事代理の佐藤元彦・県東部振興局長が告辞、来賓祝辞を横山良子産業政策課職員(市長代理)、川野智宏別府公共職業安定所長、岩尾一郎別府竹製品協同組合理事長がそれぞれ述べた。
 嶋幸一県議会議長、猿渡久子、桝田貢両県議の祝辞が紹介された。
 修了生代表の三根侑己さん(40)=佐賀県嬉野市出身=が「2年前の入校当時、年齢も出身も社会経験も異なる私たちは『竹工芸を学びたい』という共通の志を胸に新たな生活への不安と多くの希望を持って、センターの門をくぐりました。一本の竹から作品ができることの面白さ、楽しさを知ることができたのは、先生方の温かいご指導があったからこそだと感じています」
 「新たな一歩を踏み出す私たちですが、それぞれのやり方で、竹工芸と向き合い続けることが先生方への恩返しになると思っています。この先もセンターでの貴重な経験や先生方の教えを胸に、竹工芸の発展に貢献できるように努めてまいります」と答辞を述べた。
 今年度の修了生は、男性4人、女性6人の計10人。入校時の平均年齢30歳。就職率100%。
 被表彰者は、次のとおり。(敬称略、かっこ内は作品名)
 【竹工芸科作品表彰】▽最優秀賞=政本龍介(形状変化Change)▽優秀賞=宇野冴月(舟形花籠「煙浪」)▽佳作=三根侑己(sweet memories#6)、小林由紀恵(OVAL BAG)