福祉フォーラムin別杵・速見実行委員会

誰一人取り残さない防災に向けた
取り組みの報告などが行われた

 一般社団法人福祉フォーラムin別杵・速見実行委員会(河野龍児代表理事)は、2025年度別府市インクルーシブ防災事業報告会「別府モデルー市民総動へと進化するー」を15日午後1時、市役所で行った。同事業は、別府市からの委託事業として取り組んでいる。約30人が参加。
 インクルーシブ防災は、災害時に避難が必要な人や避難生活が困難な人たちを支える仕組みづくりを進め、誰一人取り残さない防災の実現を目指している。これまでも、障がいのある人たちが地域の防災訓練に参加して、どんな課題があるか、みんなで議論を進めてきた。
 河野代表理事が「今年は、東日本大震災から15年、熊本・大分地震から10年が経過した。昨年の全国の災害を振り返ると、火災のイメージが大きいと思う。佐賀関の大火災での取り組みについても報告があると思います。皆さんと議論を行い、来年度に向けた取り組みをさらに一歩進めていきたい」とあいさつ。
 第1部は、「市民総動で災害から命と暮らしを守る」をテーマに、河野代表理事が「個別避難計画の策定が進んでいる。津波被害がひどいと想定される人から、策定をしている。3人の計画をつくり、取り組みを進めている。一番中心に行ったのは、安否確認アプリ(現在試験運用中で、4月には本格運用予定)づくり。佐賀関でアプリが使われたことは、別府市での活動にも影響があると思う」とし、地域調整会議で顔の見える関係性の構築の必要性を訴えた。
 村野淳子別府市政策企画課長補佐が、佐賀関大火の支援について「地域のコミュニティが強い地域。日常からのいろんな情報共有が生かされた、地域の力強いつながりが命を救ったと思う。開発中の安否確認アプリを活用。通常、それぞれが作ると形式も違ったりして対応難しいが、速やかに支援活動につなげられたと聞いている」と報告。
 石井布紀子NPO法人さくらネット代表は「もっとITの力を借りて、防災、減災、被災者支援をするのが、国の方針。先駆けて10年取り組んできた、別府の取り組みは素晴らしい」。長野恭紘別府市長が「特定の人だけで、誰一人取り残さないということは出来ない。100人で1歩歩くため、地域で日頃から取り組みが必要。インクルーシブ防災は、まだまだ道半ばだが、確実に進んでいる。地道にみんなでやっていくこと。避難所運営訓練にいかないと分からないことがあるので、1人でも多くの人に参加してもらい、困りごとに向き合うことが大切」などと話した。柴田哲史サイボウズ㈱災害支援チームリーダーもアプリ開発などについて話をした。
 第2部は、「学びから備え、協働を理解する」をテーマに、五反田法行福祉フォーラム防災事務局、松本拓也大分気象台用配慮者対策係、藤田亘宏県社会福祉協議会市民活動支援部長、神田憲治自立支援センターおおいた理事長がパネリストとなって、ディスカッションを行った。
 最後に、徳田靖之弁護士が取り組みの成果と課題についてまとめた。