12月別府市議会定例会きょう閉会

厚生環境教育委員会の桝田貢副委員長が報告した

 令和2年第4回別府市議会定例会は15日午前10時、厚生環境教育・総務企画消防・観光建設水道の各委員会が付託を受けた議案の報告、討論、表決、追加上程された一般会計補正予算の提案理由説明・議案質疑・採決、市長専決処分の報告、市選挙管理委員会委員及び補助員の選挙について、別杵速見地域広域市町村圏事務組合議会補充議員の選出についてなどを行い、閉会した。
 ▽厚生環境教育委員会の桝田貢副委員長は、障害福祉課関係について「利用者数や事業者数の増加などに伴い、自立支援給付費などの追加額とその財源となる国庫及び県支出金を補正していると説明があった。委員から増加傾向にある就労継続支援B型の今後の見通しに関する質疑に対し、執行部から地域への移行などを背景に、今後も利用者数は増え、それに伴い、事業者数も増加することが見込まれると答弁があった」と報告。また、市多世代交流健康増進複合施設の設置及び管理に関する条例の制定などについても報告した。
 ▽総務企画消防委員会の手束貴裕委員長は財政課関係部分について「歳入として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の第2次分を追加計上するもので、別府市財政調整基金繰入金については、予算総額を調整する減額するものであると説明。歳出は、新図書館への図書購入費寄附金と競輪事業収入の追加額をべっぷみらい共創基金に積み立て、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の追加額を、緊急雇用、中小企業者賃料補助などに充当し、財源補正をするとの説明があった」と報告。また、別府市消防団条例の一部改正などについても報告した。
 ▽観光建設水道委員会の市原隆生委員長は、指定管理者の指定について「温泉課所管の温泉施設について、指定管理を行わせる団体や選定経過などに関し、執行部から詳細な説明があった。これに対して、委員から今後、指定管理者に選定された各団体に対して、温泉施設の管理状況などについて適切な指導を行ってほしいと要望があった」と報告。また、市競輪事業特別会計補正予算などについて報告した。
 報告後、平野文活議員(日本共産党議員団)が討論した。その際、「市教委が文書を偽造した」と述べたため、松川章三議長が本会議を一時休憩し、平野議員、議会運営委員会の正副委員長、執行部の寺岡悌二教育長らを別室に呼んだ。
 松川議長が「一部不適切な文言が認められたため、教育委員会から発言の申し出がありましたので、許可を求めます」と述べ、議員は「異議なし」と返答した。稲尾隆教育部長が「ドライ化基準面積が2重3重に偽造されたと指摘があったが、教育委員会として公文書偽造はありません。HACCPという大変厳しい学校衛生管理基準に基づいて、実際に今ある通常面積はどうなるかがとても重要な要素となりました。私どもは、客観的な事実を申し述べてきました。1つの目安として国の基準を引用したのは事実です。改訂して面積が増していたのも事実です。すべての客観的事実からして、偽造と言われることは遺憾」。
 寺岡教育長は「子どもたちの安全安心を最優先にした取り組みをしています。ドライ化基準面積がなければ、単独調理場の学校管理衛生基準が合致したものが出来ません。偽造は一切ない」と述べた。
 松川議長が「教育委員会からの発言を踏まえて、平野議員の発言の内容にかかる議事録につきましては、議長に一任してもらえますか」と述べ、議員は異議なしとした。
 3委員会が審査した議案は、賛成多数および全会一致で可決および承認した。
 続いて、一般会計補正予算として「ひとり親世帯臨時特別給付金の追加」(補正額6449万円増)、「別府市新型コロナウイルス感染症緊急対策」(1億920万円増)の予算を上程した。補正後の予算額として714億5939万円が編成され、長野恭紘別府市長が提案理由を説明した。
 新型コロナウイルス感染症緊急支援に要する経費の追加額、新型コロナウイルス感染拡大防止に要する経費についての議案質疑を議員4人が行った。
 野口哲男議員(自民党議員団)は「飲食業会は経営者、従業員は大変な生活をしている。スピード感を持った決断をした。理由と1施設28万円の概要の説明を」と質問。奥茂夫産業政策課長が「スナックやバーで連日にわたり、第3波と思われる感染者が急増している。感染拡大を防止するため、連続14日間、自主的に営業を自粛する事業者を支援するための事業継続支援金28万円を示しています」と答えた。
 森大輔議員(自民新政会)は「対象の業種について、北浜で多数の感染が確認されている。この事業は特定のエリアで営業しているバー、スナック、ラウンジ、ナイトクラブなどを対象とした緊急支援事業なのか、エリアを特定しないで市内全域の特定事業者が支援対象なのか」と質問。奥産業政策課長が「エリアに関してですが、市内全域。対象店舗は、酒類を提供し接待を伴うスナック、バー、ラウンジなど」と答えた。
 美馬恭子議員(日本共産党議員団)が「居酒屋が入ったとき、どのくらいの規模になるのか」と質問。奥産業政策課長は「経産省が行っている調査で、平成26年の飲食店は約880店。居酒屋という分類がないので、把握していない。飲食店全体を考えると、今回の事業対象者数は300店舗を予定しているので、概ね3倍程度の予算が必要と思われます」と答えた。
 泉武弘議員(行財政改革クラブ)が「発行しているエール券は会食を促しており、しかし緊急支援事業で休業を促している。解決策としてエール券の使用期限を伸ばすべき」と質問。長野恭紘別府市長が「経済対策と感染予防は、アクセルとブレーキ。みんなにエール券は、短期間にしているが、使いきれるように関係機関と話している。エール食うぽん券は期間延長が厳しい。なるべく早く使ってもらいたい」と答えた。
 阿南寿和副市長が市長専決処分を説明した。
 手束貴裕議員(自民党議員団)から「別府市選挙管理委員会委員および補助員の選挙について」の動議が提出された。賛成者がいたため、動議は成立した。委員と補充員を決定した。
 別杵速見地域広域市町村圏事務組合議会補充議員の選出について、日名子敦子議員が選出された。
 議員提出議案3議案中2議案は、全会一致で可決された。

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