「令和の養生訓④」

話し手  児玉嘉生さん

④夜食で身につく体内脂肪

 4:必要な間食もある
 昔から経験的に農家の人が午後3時頃の時間帯にヒヤキなどの軽い食事をとりますが、これは理にかなったエネルギー補給なのです。
 食後3時間を経過すると食べ物は消化されてエネルギーになって消費されてしまいます。遅い晩飯までの労力エネルギー補給に簡単な補給として「おやつ」が必要になります。農家や肉体労働者の午後の軽い「おやつ」がそれにあたる人間の知恵なのです。

 5:夜食に注意
 日本では夕食が一番食事量の多い傾向にあります。家族団らんの楽しい習慣でしたが、1日の仕事も終わり間もなく就寝する時間での夜の食事はエネルギーも必要はすくなく、食事量も少し軽めが適正になってきます。時間的に夜の仕事のない人が夕食後しばらくして夜食を食べる最近の傾向には問題があります。
 平成に判明した研究で、人間の体内時計の研究では夜10時過ぎると食べた食事を消化分解するホルモン(インスリン)の分泌が正常人でも半分以下に低下して、食べた糖分が消化されないままに夜間に中性脂肪に転化し、これが皮下につけば皮下脂肪になって小太りに、血管につけば動脈硬化になって健康に害することが最近判ってきました。
 夜食はなるべく避け、夜の仕事の関係でどうしても夜食が必要な人には、夕食を軽くしてその減らした分を夜食にすることも一つの方法として栄養指導がされるようになりました。(つづく)

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