別府短編映画制作プロジェクト

ヒロイン役の鈴木タカラさん(右)と市内の小学生らが共演
別府ブルーバード会館3階で制作会見をする土屋哲彦監督(左)

 別府ブルーバード劇場を応援する有志で構成されている別府短編映画制作実行委員会(会長、岡本照別府ブルーバード劇場館長)は「土屋監督作品撮影における制作記者会見」を11日午後8時、別府ブルーバード会館3階で行った。
 会見では、映画ライターの森田真帆さんがMCを務めた。
 別府市内各所で撮影をした土屋哲彦監督は「別府で新しいことをするという素敵な企画。何週間かここで準備をして、本日映画の撮影が終わりました」と述べた。
 主演俳優の津田寛治さんは「子どもたちと一緒に映画を作るということについては、昔から考えていました。現在、デジタル化が進んだことでスピーディーに撮影が出来るため、子どもたちに映画作りを体験してもらえた。別府ブルーバード劇場には舞台あいさつなどで何回もお世話になっている。いつかオール別府ロケの映画を作りたい。温泉ごとにストーリーがあってもよいのではないかという話を聞いたとき、鳥肌が立ち『是非、参加したい』と感じた。別府オールロケの短編映画を、さまざまな監督の作品に声をかけてもらったことは夢踊るような気持ち」と語った。
 脚本について土屋監督は「シナハン(シナリオ・ハンティング)をするために1週間弱、別府に滞在しました。ストーリーを考えていたが、多くの人に関わってきました。別府ならではの点として、おおらかで何でも受け入れてくれる、包み込んでくれるところがある。その要素はストーリーに入れたいと思った。ストーリーや演出、キャスティングを変更した」と話した。
 別府市民との共演について津田さんは「別府に滞在して撮影するのは初めて。土屋監督の台本で『聞き込みをする(ドキュメンタリー風)』とあり、台本のない感じで行うと思った。リハーサルもしないで、店の人や通りかかる人に聞き込みをしたが、別府の方々は『どうしたの?』とか台本のセリフみたいに言ってくれた。別府の気風と感じた。他人を受け入れてくれる気質を感じた」と述べた。
 別府駅市場は今後改修工事をするため、工事前の風景が収められた貴重なシーンとなった。
 土屋監督は、天候に関係なく市内で多くのシーンを撮影しており、旧山の手中学校テニスコートや朝見川周辺などでも行った。
 プロジェクトは、別府市を舞台に「日本屈指の映画監督」が短編映画を制作する。条件として①舞台は、別府の温泉であること②完成尺は15分前後③別府市民と協力しあって撮る④共同温泉シーンを最低でも1回入れる―を挙げた。監督はリレー方式で代わり、それぞれ異なったストーリーを制作する。12月に予定しているBeppuブルーバード映画祭で完成披露後、常設で上映する予定。