B&G財団が別府市を防災拠点として支援

B&G財団の菅原理事長(左)が別府市を訪れて防災拠点の決定書を手渡した

 別府市と公益財団法人ブルーシー・アンド・グリーンランド財団(B&G)は11日午前10時、別府市役所で「防災拠点の設置および災害時相互支援体制構築事業」の決定書授与式を行った。全国で拠点づくりを進めており、別府市は大分県で初めて同事業が決まった。
 B&G財団は、災害発生時の緊急対応、避難所運営に必要な機材配備や、災害現場で役立つ実践的な研修について、全国に拠点づくりを進めている。昨年度は第1期として、25拠点を決定・支援し、第2期となる今年度は29拠点を決定。支援する。
 防災拠点の整備として3千万円。油圧シャベルやダンプ、船外機付きFRP製救助艇、避難所の運営時に使用する発電機、蓄電池、段ボールベッドなどを配備する。油圧シャベルとダンプは、別府勤労者体育センター跡地に防災倉庫を設置して格納。その他の機材は別府市が整備する防災倉庫3カ所で管理を行う。
 人材育成として、1年ごとに300万円を3年間支給。扱える人材が必要となるため、定期的に研修などを行う。今年度は、消防職員を中心に研修を予定している。
 B&G財団の菅原悟志理事長が「機材については、有事にかかわらず、いざという時に動かないと困るので、平時でも使ってもらいたい。人材育成はとても重要で、研修を継続してもらいたい。また、拠点間の協力体制も大切。皆さんが安心して安全に暮らせるようにしてもらいたい」とあいさつ。
 長野恭紘別府市長は「このようなありがたい決定をいただき、心から感謝します。最大限しっかりと生かせるようにやっていきたい。九州全体では、風水害が起きており、南海トラフ大地震は30年以内にはくると言われています。具体的な脅威に対して、他市町村とも連携をして防災力を高めることが大切だと思っています。十分活用させていただきます」とお礼を述べた。