サポート詐欺を見破る

感謝状が贈呈されたローソントキハ別府店
アルバイト従業員の長田望未さん(前列左)

 別府警察署(小林一成署長)は3日午前11時、同署2階会議室で特殊詐欺被害未然防止の功労者に感謝状を贈呈した。
 感謝状を贈られたのは、ローソントキハ別府店のアルバイト従業員、吉良美波さん(29)=別府市=、長田望未さん(25)=別府市=の2人。吉良さんは所用で欠席し、同大分西支店所属のスーパーバイザー吉本祐貴さん(27)が同席した。
 感謝状を手渡した小林署長は「声かけをし、サポート詐欺を見抜いて詐欺被害を防止していただきました。声かけは非常に勇気のいることだと思いますが、今後もお客さまへの声かけをして、詐欺被害防止に務めて下さい」と述べた。
 功労内容は、7月22日正午ごろ、吉良さんと長田さんの2人が接客中、70歳代の男性が来店し、1万円分のプリペイドカードを購入して退店した。2人は▽男性が商品選びに時間がかかった▽カードは通常では利用が少ないもの―の2点から「詐欺ではないか」と話題にしていた。退店から数分後、男性が再来店し、さらに1万円分のカードを購入しようとしたため、購入目的を聞いた。すると男性は「パソコンがウイルスに感染した。ウイルス対策ソフト代金を払わないといけない」と話したことから「詐欺」を疑い、店長と吉本スーパーバイザーに報告。店長らが男性に対して警察への通報を促して、特殊詐欺被害を未然防止した。
 なお、男性が最初に購入したカードの利用権は、犯人に伝える前に吉良さんと長田さんが声かけをしたため、被害に遭っていない。
 長田さんは「こちらが『怪しい』と思っていても、お客さまに声かけをすることは勇気のいること。今回は一緒に対応した吉良さんが勇気を出して行動してくれたおかげで被害が防止できて良かったです。男性は電子マネーカードを購入するとき、迷っている時間が長かったなどで少し怪しいと思い、声かけをしました」と述べた。