別府市議会の令和5年第1回定例会③

 別府市議会は令和5年第1回定例会の一般質問を14日午前10時から本会議場で再開した。
 2日目の午前中は、荒金卓雄氏(公明党)と阿部真一氏(自民党議員団)がデジタル化や福祉行政、教育行政などについて、執行部の考えを質した。

デジタル化の効果は

荒金卓雄氏(公明党)

荒金 卓雄氏

 荒金氏は、デジタル化による行政業務の効率化と利便性向上について質問。マイナンバーカードの2月末での申請率と交付率を質問。新貝仁情報政策課長が「申請数は73・3%、交付は62・3%」と答えた。
 荒金氏は「行かない窓口」「書かない窓口」について、概要を質問。新貝課長が「電子申請やマイナンバーカードを利用したコンビニでの住民票などの交付、ライン公式アカウントでのゴミ分別など自動回答サービスなどがある。(行かない窓口は)利用者の負担軽減になる取り組みとなる。国でも、書かないワンストップサービスが提供されることになっている。国の提供するサービスの動向を注視しつつ、調査・研究していきたい」と答えた。荒金氏は「近所で教え合える中でデジタル化を進めてもらいたい」と要望した。
 また、介護保険料の計算方法について、「ちょっと収入が増えて、境界を超えために、1万4300円一気に上がる。100万円近い所得差があっても同じというのはどうなのか」と質問。
 阿南剛・介護保険課長は「国の制度であり、所得段階では国のモデルに準じている」と答えた。荒金氏は「それは、徴収する側の理屈。市の裁量として、どこまで出来るのか」と重ねて質問。
 阿南課長は「必要額を確保できる範囲でできるが、全体的な収支のバランスを考え、十分な調査研究が必要」と述べた。

おじかの今後の活用は

阿部真一氏(自民党議員団)

阿部 真一氏

 阿部氏は、休館中の少年自然の家「おじか」の今後について、「昭和54年5月15日に開所され、約88万人の青少年を含めた関係者が利用した。学校外の教育施設として、小・中学生の自然体験や学習の拠点として、自然に親しみ、協力、思いやり、耐える力などを育む重要な場。施設への考え方は」と質問。
 古本昭彦社会教育課長は「貴重な自然体験学習の場を提供しており、今後も同様の提供をしていく。施設の老朽化や宿泊棟の一部は土砂災害警戒地域に指定されている。小中学校にアンケートを実施し、意見を踏まえ、宿泊学習施設として継続するため、専門的な知見をもとに進めている」と答えた。
 長野恭紘別府市長は「使っていくことは前提としているが、お金はかかる。引き続き、子どもたちのために利活用していきたい。しっかりと議論して、示していきたい」と述べた。
 また、障がいのある人の生活改善について「障がい当事者が地域生活を送る上で、意思疎通に困難を感じることがあると思います。指さしシートなどサポートするところもある」とし、令和2年に制定した手話言語条例についても質問。
 大久保智障害福祉課長は「令和3年度に、障害福祉課窓口に手話通訳者を配置、ステップアップ講座、上級講座などを開いている」と答えた。
 阿部氏は、全国ろうあ者大会が大分で開催されることをあげ、関係団体に協力を働きかけるように要望した。