11月20日から「廣川玉枝イン別府」

作品の紹介などをする山出淳也総合プロデューサー

 混浴温泉世界実行委員会は、個展形式の芸術祭「廣川玉枝イン別府」の記者発表を7日午前10時、別府市役所5階大会議室で開催した。
 「inBEPPU」は毎年、国際的に活躍する1組のアーティストを別府に招聘し、地域性を活かしたアートプロジェクトを実現する個展形式の芸術祭。今年で6年目。
 今年は、最も旬なファッションデザイナーとして国際的に評価され、伝統工芸や工業デザインなど多様な分野とのコラボレーションでも注目を集める廣川玉枝さんを招聘した。これまでファッションやデザインの領域で活躍してきた廣川さんが、別府で新境地を拓く作品制作に挑戦する。
 今回のテーマは「祭」。生命の循環を営む自然のエネルギーや神々、そして祖先に感謝や祈りを捧げる行為。廣川さんは、「祭」を人類が芸術を生み出す根源であるとし、土地の風土や民族性を表象するものと捉えている。
 山出淳也総合プロデューサーは「今回のプロジェクトは、3つの祭を軸に構成している。廣川氏がデザインを手掛ける衣装を纏ったダンサーや市民による舞や祭りの開催に加え、会期中は別府の風土から着装を得たオリジナルの柄を用い、町のある風景に『装い』を施す大規模なインスタレーションを実施。人類の希望の結晶である『祭』によって、大地のエネルギーに感謝し、ここ別府から祈りを捧げる」と述べた。
 会期は11月20日から来年1月23日まで。定休日は毎週火曜日、祝日のときは翌日。年末年始(12月28日から1月6日)。会場は、市内各所およびオンライン。
 同時開催として、昨年開催した「梅田哲也『0滞』」を再公開する。NPO法人BEPPUPROJECTが10月、梅田さんの新たな作品体験を提供する書籍を出版に合わせてのもの。日英両言語で体験できる。また、市民文化祭「ベップ・アート・マンス2021」のプログラムを15日まで募集している。