別府市議会の予算決算特別委員会③

 別府市議会の予算決算特別委員会(荒金卓雄委員長)は10日午前10時、個人質疑を行った。
 美馬恭子氏(日本共産党議員団)、泉武弘氏(行財政改革クラブ)、市原隆生氏(公明党)が観光、子育て、福祉、補助金など幅広く質問を行った。
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 美馬氏は、ごみ減少化とリサイクルの推進について、現状を質問。原田勲明生活環境課参事が「民間収集分も含めて、令和2年度は元年度と比べて9・4%減となった。プラごみは、平成10年度に缶、瓶、ペットボトルの分別収集を始め、平成22年からペットボトルキャップの拠点回収を行っている」と説明。
 美馬氏は「人口は減っているのに、プラごみなどが増えていると言われている。プラごみの資源収集が行われると、分別が複雑、多岐になり、周知が大変。しっかりと方針を示し、分かりやすく広報をすることが大事」とした。
 他にも子どもの居場所づくりや地域防災などについても質問をした。
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 泉氏は、観光協会、旅館ホテル組合連合会、別府商工会議所への補助金について質問。
 松川幸路観光・産業部長が「観光協会は昭和27年当時は会費、補助金は平成21年度から。旅館ホテル組合連合会は昭和51年当時から、商工会議所は昭和29年当時からで、平成24年からは事業費への補助金であり、運営補助金ではない」と説明。
 泉氏が観光協会の代表者を問うと、松川観光・産業部長が「長野市長です」と答えたことに対して「登記上は『梅野雅子』になっているがどちらなのか」と質したところ、委員長から「予算額と内容について質疑を行うように」と促され、泉氏は「交付する団体のことを聞くことが出来ないのは不思議だ」と不満を示した。
 歩道等の段差解消について「高く評価しているが、全体の調査をすべき」と指摘した。
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 市原氏は、市庁舎の維持管理について「築年数は何年か。今後の管理はどうするのか。今年度の事業はどうするのか」と質問。
 牧宏爾総務課長が「昭和60年に建てられ、築37年。耐用年数は60年だが、長寿命化などを図り、80年と見ている。令和4年度は貯水槽や空調設備など、年次計画に沿って行う」と答えた。
 また、令和6年に市制100周年を迎えるに当たり、記念に要する経費についても、内容を質問。行部さと子政策企画課長が「実行委員会を立ち上げる。委託料は、コンセプトの造成や全体のプロデュース、機運醸成、PRなどを委託するもの。100年を振り返るとともに、今後の100年に向けて市民とともに進んでいきたい」と答えた。
 最後に表決が行われ、一般会計予算、国民健康保険事業特別会計予算、介護保険事業特別会計予算、後期高齢者医療特別会計予算については反対があり、多数決を行い賛成多数で可決。その他の予算関係5議案と条例関係7議案については、全会一致で可決した。委員長報告は、議会最終日の22日に行われる。