溝部仁理事長に文科大臣賞

文科大臣表彰を受賞した溝部仁理事長

 溝部仁・学校法人溝部学園理事長(別府市野田78)が文部科学大臣表彰を受賞した。短期大学教育制度70周年を記念した。
 昭和28年、学校法人としての認定を受け、同31年に初代理事長の溝部ミツヱさん(仁理事長の祖母)が「戦争未亡人となった女性たちの手に職を。戦後復興は、これ教育なり」と現在地に別府女子高等学校を開校した。
 母親、相良範子さんに続き平成22年、三代目理事長に。よろこびの溝部理事長にこれまでを振り返って話を聞いた。
 「運営が厳しく大変な時代もありました。短大被服科学生が一人という事態も経験しました」。ソーイング主体の服飾が好まれない時流に加えて全国の学校法人でも経営のため職員をリストラする時代と重なった。「職員にも、その家族、家庭がある。守らなければならない一心でした」。
 学科にPCを導入、駆使して技術職養成に服飾デザインを加え、ライフデザイン学科を新設した。現在では海外からの留学生も入学する人気学科に成長した。
 「学園はその地域と苦楽を共有し、貢献する」の運営哲学を掲げ、地域連携を密接に行っている。溝部学園短期大学はライフデザイン、食物栄養、幼児教育、介護福祉の専科4学科からなる。全学科がその特色を活かして地域との連携を深めている。
 広瀬勝貞大分県知事、長野恭紘別府市長の「地方創生政策」にも積極的に参加。就職率ほぼ100%の短大卒業生の大部分は県内へ就職、95%が離職していないというリサーチ結果。「地方社会の人材育成はもとより、人口定住にも努めている。私達のできる限りを尽くしていきたい」と結んだ。73歳になった。

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